突然の休日。
アルバイトをしながら、
それ以外の時間を地球を旅するカフェの準備に充てて、ノンストップの日々だった。
その間ずっと冬で、
寒さが大嫌いで朝も布団からでたくないし、でも行かなきゃとの葛藤。
三月も終わりそうな今日。
突然の休日。
昨日、半年前に始めたアルバイトを辞めた。
オープニングで始まって、初めは20人くらいいたアルバイトも、
社員や会社の理不尽な対応が原因でみんなどんどん辞めていき、既に5人しか残っていなかった。
私も何度も辞めようかと思ったけど、
素敵なオープンキッチンで、理想に近い料理を学べる日々は楽しくて、
お店に対する不満も抱えながらも続けてきて、ようやく安定してきた時だった。
四月前半のシフトを、期限遅れで出してきた社員。
そのシフトに、アルバイト全員愕然とした。
今までの半分もいれてもらえていない。これじゃ、生活できない。
しかも、直前にこんなシフトを叩きつけてくる店側にほんとうに呆れた。
怒りを通り越して、続けてきた自分がバカだったと思った。
そして言われた言葉。
「夏に独立を考えているなら、会社にとって未来のない人に投資できない」と。
それを言われて、即辞めますと伝えた。
地球を旅するCAFEの物件が見つかるまで、働くはずだった。
ううん、それまで、ちゃんとシフトを確保してくれるとの約束だった。
何度も確認もした。
経営上、予算が見直され、アルバイトにかける予算がなくなったなんて、
もっと早く知らせてくれないと。
いいこともたくさんあった。
毎日10時間とか11時間とか立ち仕事をして、体力ついた。
ひとりでオーダー全てこなせるだけ料理も覚えた。
オーガニックの食材を毎日使えて、食べれて、私の生活は豊かになっていた。
アルバイトの仲間たちも素敵なひとばかりで、出会いには恵まれた。
こんなことになるなんて、ほんとうに社会は理不尽だ。
雇われているうちはもう諦めるしかない。
自分の納得のいくように働けるように、自分の仕事を作り上げようとしているんだから!
そのために今はアルバイトの日々なんだから!
そしてぽっかり空いた休日。
カフェづくりにむけてお金を稼ぎたかったはずの時間。
気持ちを切り替えて、こんな日は、のんびり音楽を聞きながら駅へ向かう。
あったかい。
走り続けてきた冬がやっと終わったんだってやけに感動した。
選曲は、青春時代のゆず。
「春風」。
綺麗なアコースティックの音が身体を包んだその時、曲がった道の先に、
桜が咲いていた。
春ってこんなに嬉しいんだな、ああ、いろんなことがあった冬だったな、
一度ゆっくりして
また、全速力で夏に向かおう。
そう、思った。
そして駅まで人の目も気にせず歌を歌いながら歩く。
「春を告げる風が今吹いて、鮮やかに君を僕の中映し出す」
「言葉にすれば壊れそうで、どうすれば君に伝えられたのでしょうか。」
「君と出会えて良かった。今ならまっすぐに伝えられそうだから
大事な言葉は今は闇の中、手探りの答えだけ一つ握りしめて。」
この半年で出会ってきた、アルバイトの仲間たち。素敵なひとばかりで恵まれた。
カフェを作る!と動いていたら、素敵な出会いに恵まれつづけた。
ほんとうに言葉にならないくらい素敵な日々を過ごしていたんだと思う。
ありがとう。
悔しい理由で、
続けてきたアルバイトを突然辞めることになったけど、
助けてくれる人はちゃんといて。
もう一つのバイト先のオーナーさんの心ある言葉に感動した。
時給を比べて、心あるお店よりも、
心ない時給の高いお店一本にして自分の時間を増やそうとしていた自分を恥じた。
そして、10年前の友人から、お仕事のお誘いを受けた。
ナイスタイミングすぎるよね。
ありがたく働かせていただこうと思っています。
そんなこんなで、
4月前半は突然休みが増えたので、カフェ準備に没頭します。
運命の物件に出会うのはいったいいつなのでしょうか!
どこにある、どんな物件なのでしょうか!
そして、春に、感謝!
春〜ありがとおお〜〜!!!
冬にも、ありがと〜〜!!!
季節に思いを伝える自分にもありがと〜!!!
そしてこんな日は、
ここに来るしかないでしょう。
私の原点になっている、大好きなカフェ。
お店に入った瞬間に前進を包み込んでくれるレコードの音。
変わらない時間が流れているこの空間は私にとって大切な場所。
このカフェで過ごした時間があったから、私は
「地球を旅するCAFE」を作ろうと思ったんだから。
さあ、今日も!
前進、前進〜!!!