19歳の頃、初めての地球一周の船旅で
訪れた世界中のひとたちに「大切なものの絵」を書いてもらった。
世界中の子どもたちは、
みんな思い思いに自分の好きな絵を描いてくれた。
タヒチの女の子は、タヒチのきれいな海と島の絵。
南アフリカの女の子たちは、自分の家族の絵や家の絵。神様の絵。愛と平和の絵。
ブラジルの子は、家の絵。自分の家のない子だった。
ニュージーランドの先住民の子は、伝統の植物の絵。仲良しの友達の絵。
イースター島の子は、島の花というハイビスカスの絵。それぞれの花びらには友達の名前が。
アルゼンチンの男の子は、だ~いすきなきょうりゅうの絵!
ブラジルの女の子は、家の庭のりんごの木。
セイシェルの女の子2人は、それぞれの顔を書きあった。
マレーシアの男の子は、自分の村の絵。
ベトナムの女の子が書いてくれた平和の絵はすごく素敵だった。
ハートの中に人々が手をつないでいる。ハートの外には鳥が飛んでる。
堂々と平和を描いてくれた。
もう一人の子は、「戦争のない世界になってほしい」と、人が手をつないでいる絵を。
フィリピンの男の子も平和の絵を描いた。
みんな、それぞれに「大切なもの」をもっている。
当たり前のことなんだけど
自分の国にいたら
ほかの国の人の「大切なもの」を想像することもなかなかない。
帰ってきて、その素敵すぎる絵をどうしたらいいのかわからずに
とにかくたくさんの人に見てもらおう!と
横浜の路上に布引いて
勝手に展示会をしてみた。
変な人ばっかりきたけど、いろんなひとの価値観や
もののとらえ方がおもしろかった。
最後に来たのは、警察。
はーい、撤収しまーす!と快く撤収しようと思ったんだけど
その警察の無表情さに
なんとな~くからかってみたくなっちゃって
「大切なものは何ですか?」
と、聞いてみた。
警察、あいまいに「ないねー」
と。
ない!?大切なものがないんですか・・・!?と心で驚き
「世界中の子どもたちから大切なものの絵を集めてきたんです!
いろんな国の子どもたちは、愛だとか平和だとか、書くんです。すごいですよね。
世界中の人たちがみんな大切なものを大切にできたら、
すごいいいですよね!!!(キラキラ)」
と私。
警察 「はい???そんなのわかんないねー」
私 「なんでわかんないんですか?
平和や大切なものを守るためのお仕事なさってるんじゃないんですか」
警察 「わからないねー!」
と。
今思えば、私もこども。
でも、その警察さんはなんというか心がなくって
かわいそうなほどに日本の表情丸出しで。
私の周りには心ある仲間がたくさんいて
幸せだけど
日本を動かしている政治家の人とか
国家権力の警察さんとか
もちろんいい人もたくさんいるんだけど
なんだか
私にはこの国が世界に対して、そして日本の国民に対して
とっても冷たくて心のない行動をしているんだな
と感じた瞬間でした。
あなたの大切なものはなんですか?