ウガンダの空港から飛行機に乗って
約1年お世話になった大地を空から見下ろして
この広大な大地で出会ってきたたくさんの素敵な人たちのことを想った。
一年前に日本からアフリカに向かった
私にとってのアフリカは
真っ黒な人たちと
子どもたちの笑顔と
貧困と
赤土と。
日本でメディアが伝えるアフリカのイメージと
ピースボートで来たことのあったアフリカの大地のイメージとを
都合よく掛け合わせていた。
でも
アフリカで生活をするということで
そのイメージはどんどん壊されて
そして自分自身のちっぽけさと向き合った。
アフリカは、美しい。
帰国する飛行機の中で、そう思った。
一年なんていう時間はあっけなく過ぎて行ったけれど
そして私の任期は2年だったけれど
自分で選んだ道だったけれど
私は自分で任期短縮という道を選びました。
任期を全うしないことに対して
ネガティブな意見は必ずある。
私が任期短縮を考えたのは
半年も前。
いや、本当は、協力隊を受けるときから、そして受かったとき、
訓練を受けているとき、出発前、
いつも、これでいいのかな?という思いがあったんだ。
それでもアフリカ生活という魅力にそのままネガティブな気持ちを押し込めて
ここまできた。
アフリカ生活としては
十分すぎるくらいな環境で
周りにいる人にも恵まれて
そんな環境を与えてくれたJICAにも感謝してる。
でも、どうしても、自分に納得が出来なかった。
それは、配属先に需要が無いまま
無理やり活動をしている自分と、JICAに対して。
国際協力という立場で来ている自分に対して。
大学を卒業したら本当は違うやりたいことがあったのに
それをやる勇気がなくて
安全な道に妥協してしまった自分に対して。
そして本当の本音は、
もちろん、失恋も。
大好きだった人と別れて
そしたら
自分ときちんと向き合っていなかったことに気づいて
本当にやりたかったこってなんだっけ、とか
人生の貴重な時間の使い方とか
すごい考えたんだ。
そしたら、今ここにいることじゃない、と強く思うようになった。
きっかけはいろいろだけれど
そしてこんなタイミングだけれど
これが私のタイミング。
だから、決してネガティブな選択ではなくて
むしろ、前に進むためのポジティブな決断です。
今度こそ、今までやりたくてもやらなかったことを
誰がなんと言おうとおもいっきりやってみるために。
胸張って、自分の人生に納得して生きていくために。
飛行機はドバイに着いて
一年前とは逆に
黒い人たちが減って世界中の民族の中に放り込まれた。
そして日本に向かう飛行機に乗ったら今度は黒い人がマイノリティになった。
約、1年ぶりの日本。
そんなに長い期間いなかったような気がしない。
つい昨日まで日本にいたような感覚を覚える。
でも、街並みや日本の社会の流れに、一年というブランクも感じる。
そしてアフリカンライフ、アフリカンタイムに染められた自分が
異様に浮いているような気がしてそわそわした。
6年前、今回のアフリカと同じだけの時間をアメリカで過ごして
日本に帰国したときのことを思い出した。
あのアメリカと同じ時間だったことが信じられなかった。
そして
6年前と同じように、レストランで出された小さなグラスに入った氷入りのお水に違和感を覚えた。
アフリカの空気
アフリカの人たち
アフリカの時間
アフリカの大地
アフリカでしみ込んだすべてが
きっと私の人生にすでにしみ込んでいて
またこれからの私の人生を作り上げて行ってくれることだろう
ありがとう、アフリカ。
そしてまたよろしくね日本。