STAND UP !?




急に涼しくなって
しとしと雨が降り続いた日の夕暮れ

外の空気と心地よい音楽が混ざり合ったオープンcafeに座って
近くに座っているひとの話し声が
日本語も英語も
この空気の中に溶け込んで
キッチンからは懐かしいチョコレートブラウニーの匂い
高校生の頃 アメリカでホームステイをしていた頃
朝 このチョコレートブラウニーの匂いで目覚めていたことを思い出す

匂いや 音楽や 肌が感じる季節の空気でさえも
自分がたどってきたルーツをこうしてたまに思い出させる

自分の中にある基準は自分で作り上げてきたもの。
いつのまにかに自分で決めてきた基準だからたまにそんな「基準」に窮屈になって、
社会や周りのせいにしてしまいたくなる
実際
人の基準を作り上げていくのは親だったり、先生だったり、
そしてこの社会のシステムだったりすると
私は思っているけれど
誰が自分より劣っていて、
誰が自分より上にいるのかなんて決められないはずなのに
自分の中にある基準ってやつはそれを勝手に決めてしまう
そんな社会の中にみんなも私もいるんじゃないかと思う時期がある

ヒッピーのような生き方がしたいと思うこともある
実際
この日本社会にいたらヒッピーよりな私だけど
本気でヒッピーなオーストラリア人にはなれないし
それより大切にしたいと思うことやそれこそ私の基準があるし

どんな生き方を選択していくべきなのか
というのは自分の基準で決めればいいのだけれど。

今日はこのあいだ一緒に旅をした友人とランチをした
寄港地のひとつだったベネズエラの話になって
どうしても、やっぱり直接体験していない人には
いくら頑張って伝えようとしても
伝わらないよね
という話をした。

そう思う。
だって
いくらアフリカの貧困が・・・と言われたって
わかったつもりでいた自分もいたけれど
行って帰ってきたら
やっぱり行く前の自分は何もわかっていなかったと思ったし。

今日はピースボートスタッフが皆で
スタンドアップ
というキャンペーンに参加した

夏沙のブログ

http://www.standup2015.jp/index.html

MDGS(エムディージーズ)というのは
2015年までに世界の貧困を半減するために国連が定めた8つの目標なんだけど
それを達成すべく、立ち上がろう!というキャンペーン。
世界でたくさんの人が賛同してこのアクションを起こし、
世界の貧困がなくなるための鍵を握っている「エライひとたち」に、大きな声を届けよう!
というもの。

宣誓文を皆で読んでから
みんなで笑顔作って 冗談言いながら
イエーイって写真を撮ったその写真と、参加人数を報告する。
去年は世界中で 1億7000万人がこのアクションに参加した大規模なキャンペーン。

では皆で読んだ宣誓文を紹介します

世界の貧困を終わらせるため、わたしたちは立ち上がります。
「ミレニアム開発目標」で
「2015年までに世界の貧困を半減する」ことが約束されて10年。
この世紀の約束によって、たくさんの命が救われました。
途上国は、貧困を終わらせることを優先し、解決に取り組む。
先進国は、後押しとなる支援を行う。
それぞれが責任を果たすことで、一歩ずつ、
貧困のない世界に近づけることを証明しました。
一方で、過酷な環境で働く子どもたちや、
十分に食べられずに命を落とした人々にとって、
この10年の歩みは遅すぎたのも事実。
その足かせとなっているのは、
約束されていた先進国からの支援が、
大幅に不足していることです。
世界のリーダーのみなさん、
貧困のない世界をつくるという責任を果たしてください。
日本のリーダーのみなさん、
先進国の一員として、今こそ積極的な支援を実行してください。

貧困は人間がつくりだしたもの。
だからこそ、終わらせることができます。
わたしたちは今日、世界の人々とともに行動を起こします。
責任ある一員として、貧困のない世界を実現するために。

どう感じますか。

私は、ウガンダ出会ったものを思い出しながらこの文章を読みました。
私が大きな船で世界一周をしていたとき
私がウガンダで一番お世話になった、このブログにも何度か登場させていた
MR ピース という男性がいて
配属先でやることが無かった私は、彼の小さな団体で一緒に活動をして
彼からウガンダのことたくさんおしえてもらって
お金全然ないのに
家に行くたびに
ソーダや芋やら出してくれて
彼していた小さな活動は、HIV感染者に石鹸や砂糖を持っていってあげて
話を聞いてあげたり様子を見に行ったり
そんな地味な活動で
だからJICAはそんな小さな団体を支援することなんてこれからもないようなところでさ
私は彼と出会ったことでウガンダの生活がすごく楽になったし
彼のパワフルで静かに力強い生き方に感動したし

でもね、
私が、MDGSという大きなロゴがついた大きな船に乗って
世界を一周していたとき
私もお世話になった彼の大切な大切な奥さんが
亡くなったという知らせが来ていたんだ。

貧困をなくそう、アフリカの子どもたちに教育を!

そんなわかりきった言葉たち
大きなキャンペーンはきっと大きな力を持ち
世界を変えていくのかもしれない
けれど みんなでイエーイって笑って写真に写った自分は
一体ここから、なにができるんだ
MDGS達成のためになにができるかなんて
実際
今私が生きている日常の中で考えていなかった

答えなんかなくって

貧困なくすとか
キャンペーンがいいとか悪いとか
そういう想いでもなくってね
人は波があるから その波に順応しながら 迷ったり 焦ったり 幸せ感じたりしながら 生きていくんだけど

でもやっぱり
MRピースの奥さんは亡くならないで欲しかった
心がとても痛くて悲しいことが 起きないでほしかった
MRピースが悲しんでいる姿を見たくなかった

アフリカだって、この日本だって、どこの国だって
大切な人を大切にできる環境を皆で作っていきたいと
心から思います。