流れ星流れる




夏沙のブログ-sooora

流星群だとか 話題にして喜んでいた友達を見て
東京の空なんて
人工のあかりで全てを照らしているコンクリートに固まった東京の空なんて
と バカにしていた私
狭苦しい住宅街を 池袋の方向に自転車で帰る途中
目の前に 力強い 光が 落ちた
前を歩いていたおばさんが 隣にいた友達に
流れ星よ!! って 子どもみたいにはしゃいでいた
横を 通りこす私は うれしくなって
私も見ました! 流星群が来ているらしいですよ! 
と話しかけて 通り越した
バカにしていた東京の空で 見た 
流れ星は 目の奥に力強い光を残して
たんたんと 過ごしていた 東京ライフで かたくなっていた 心に
光を 残して
あの瞬間
どれだけの人の目に 同じ光が 残ったのだろう
同じ光を 目にした 人は  何を感じたのだろう
同じ瞬間に 同じように 
「流れ星だ!」 って
わくわくした心
その次に その人は 何を 想っただろう
私は
2年半くらい前に 地元で見た 流れ星を 思い出した
そのときは 進路に悩む大学生
想った会社からもらった内定と、軽い気持ちで受けて結果を待っていたアフリカ生活という
2つの大きな分かれ道の前で
ぐらんぐらん
ゆれて 答えが出ずに
息詰まった私は 町内一周 走った
走っていたら見えた 流れ星
次の日、 アフリカ生活という 大きな道への結果が出て 受かっていて
ぐらんぐらん どころではなくなって
どうやって決めたらいいのか分からなくなって
それでまた町内一周 走った
昨日と同じ場所に来たときに
昨日はここで 流れ星見たっけ
と頭を上げて空を見た瞬間 、また 流れ星
もう
運命か何かよく分からないけど
何か大きな力が 私の背中を ぽん と前に押してくれた気がした
話しは 東京の空に 戻って
流れ星の次の日 同じ道を選んで自転車で 帰る途中
同じように 同じ場所で 頭を 上げてみた
別に ただの 黒い 空
期待したら無理だと わかっていたけど
なんとなく、そうしてみたかった
大きな宇宙の小さな地球の 小さな人たちが
見た 光から
人の思いは ひろがって
また届いて つながって
また消えていく
ただそれだけのことを また考えさせられた ただの 流れ星。
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